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和装の柄や色に込められた意味は？【フォトウェディング基礎知識】

公開日：2024年5月13日｜更新日：2024年5月13日

こちらでは、花嫁衣裳としての和装について、柄や色が持つ意味合いを紹介しています。

和装の柄の意味

「めでたい印」「良い兆し」などを意味する柄として知られる吉祥文様。縁起がよいため、晴れの日や慶事の席の調度品などとしても多く採用されてきたこの柄は、和装の婚礼衣装としても、人気が高いです。邪気を払い、幸福がもたらされるようにという願いが込められています。

代表的な吉祥文様柄でもある松竹梅の柄。それぞれ異なる意味を持ちますが、いずれも縁起が良い植物です。

【松】砂地や岩だらけの土地など、決して恵まれた環境だとはいえない場所であっても、元気に新緑の葉をつける松。長い樹齢を保つため、長寿の象徴とされています。古くは平安時代から、慶事に使用されている柄です。
【竹】上方へまっすぐに伸び、1年を通してみずみずしい葉をつける竹。寒さにも強いです。これらの性質から、高潔さや生命力の象徴とされています。竹のように人生も真っ直ぐに歩んでいけるように、という思いが込められています。
【梅】冬の終わりごろに、ほかのどの花よりも早く蕾がほころぶ梅。寒さなどの苦難に耐え、真っ直ぐに生き、そしてきれいに花を咲かせるその過程が、人々にめでたさを感じさせます。結婚や出産、学問の成就などを祈る柄としても使われてきました。

美しい花弁が魅力的な、大輪の花である牡丹。「花の王様」「百花の王」などの名称をもつ、高貴な花です。華やかな見た目から、高貴さのほかに、幸福や美しさなどの意味も持ちます。まさに、幸福な花嫁さんが身に着けるのにぴったりの柄であるといえます。婚礼和装において、メインの柄としてしばしば採用されています。

日本の国花とされている桜は、平安時代から長く愛され続けています。農家の人々が、桜が開花するタイミングを目安にして種まきを始めていたとも言われており、「実りの神」や「五穀豊穣の神」が宿る樹木とされてきました。縁起のよいこの桜の柄は、花嫁衣装としても人気を誇っています。

鶴は長寿の象徴とされており、とても縁起のよい鳥です。また、つがいになった相手と最後まで添い遂げる習性があることから、カップルの絆の強さや円満な関係も表します。柄選びで迷ってしまった際には、ご家族から好評を得やすい鶴を選んでみるのもおすすめです。

御所車は、平安時代に京都の御所まわりで貴族が使用していた牛車のことです。身分の高い貴族の乗り物であったため、御所車の柄は「富」や「富貴」の象徴であるとされています。たくさんの花で装飾された「花車」などのバリエーションもあります。

かわいらしいブーケのように、花が丸く型取られた柄のことを、薬玉文様といいます。祝いの席でよく使用されるアイテムとして有名な薬玉ですが、もともとは、貴重な香料が入っている厄除けの飾りとして使用されていました。そのため、花嫁衣裳としても、不浄・邪気を退け、長寿への思いを込めた柄として愛されています。

古来から「魔除け」「厄除け」に用いられている赤色。神聖な色であると同時に、かつては白無垢から色打掛に着替えた際「嫁ぎ先に生まれ変わった」という意味もありました。華やかさや強さにあふれた、いわば王道カラーであると言えます。

「知性」「高潔」「浄化」などを象徴する青。結婚式で青いものを身に着けると幸福を呼ぶとされる「サムシングブルー」の意味合いもあります。色味が淡くなるほどやわらかい感じになり、紺色などであれば落ち着いた感じになります。

太陽光や稲穂などに似た輝きのある金色は、「神聖さ」「豊かさ」「高貴さ」などを意味します。色味でいうと黄に近くなりますが、黄にはない光沢感があるので、豪華な雰囲気を演出できます。

「嫁ぎ先以外の色には染まらない」あるいは「誰の色にも染まらない」といった意味合いをもつ黒。かつては武家の娘の正装に使用されていたため、格式の高い色として知られています。媚びない美しさを表す、魅力的な色味だといえます。

「幸せ」「愛情」などを表すピンク。春に美しく咲き誇る桜など、春の花の色によくみられるため、新しい門出にふさわしい雰囲気も演出してくれます。また、顔色をできるだけ明るく見せたいときにもおすすめです。

白無垢は、基本的には白一色ですが、わずかながら色の違いがあります。青みがかっている「真っ白」もあれば、黄みがかっている「生成り」のほか、打掛の一部や裏地など、部分的に赤などの色がプラスされている個性的なものもあります。

柄によって表される意味合いはさまざまですが、白一色の白無垢の場合、写真になるとほとんど柄が見えなくなる場合もあります。ですから、自分の感性で好きなものを自由に選ぶことをおすすめします。実際に羽織ってみて、しっくりくるものを選択しましょう。

色のイメージのほか、顔うつりの良さで選ぶのも、着物選びにおけるコツのひとつです。実際に羽織ってみるとわかりやすいですが、それでもなかなか決められない場合には、お店のスタッフさんなどの客観的なアドバイスを参考にしてみるとよいでしょう。

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